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執筆者の写真felspar12

腸腰筋とスポーツのパフォーマンスについて

更新日:2021年11月13日


近年、スポーツの世界でとても大事と言われるのが「体幹」と言われるところです。


皆さんもスポーツやってたり、トレーニングをしたことある方なら一度は聞いたことがあると思います。

この「体幹」とはどこ?って知ってますか?


体幹とは「胴体」です。

胴体とは頭、四肢(手足)を除いた部分です。


パフォーマンスを上げるには体幹トレーニングが必要!

って、よく本やネットで見かけますよね。

動画でもいろんな方法が紹介されてます。



確かに体を安定させる為には必要な事で、体が安定する事で競技のパフォーマンスが上がるのは間違いないです。


ただ、この体幹トレーニングなんですが、頑張ってるのになかなか結果が出ないなんて人もいます。


そんな人はコーチやトレーナーさんから「もっとやれ」と言われたりしてるかもしれません。



今回はこの体幹トレーニングの中でも一番重要とも言われる「腸腰筋」についてお話しします。

この腸腰筋を、鍛えるというのとは違う角度でお話ししようと思います。



腸腰筋とは背骨と骨盤(腸骨)、大腿骨をつなぐ大きな筋肉です。

大腰筋、小腰筋、腸骨筋の3つを合わせて腸腰筋と呼びます。


腸腰筋


この腸腰筋は腹筋の一種なのでスポーツの世界ではとても大事と言われます。

なのでスポーツをやってる方はバンバンに鍛えてる人が多いです。



それ故に鍛えすぎて過緊張になってしまってる人が沢山います。

この腸腰筋の過緊張がパフォーマンスを下げる原因になっているとは知らずに・・・


この腸腰筋、厄介のはストレッチではなかなか緩まないということです。本や動画でも沢山のストレッチのやり方が紹介されていますが緩めようにも緩まなのが腸腰筋の難しさなのです。だから腸腰筋の過緊張での股関節の痛みがずっと取れないでいる人もいます。



マッサージで緩めるという人もいますがインナーマッスルで深層筋と言われるかなり深いところに位置する筋肉なので、上に何層も筋肉があり直接触れる場所が少ししか無くマッサージ自体が難しいです。




では、この腸腰筋が固くなると具体的にはどんな弊害がスポーツで起こるのか?



まず、腸腰筋が硬いと「股関節の伸展」と「股関節の内旋」ができなくなります。


野球のピッチャーでいうと投球時、右投げの場合「右股関節は伸展」「左股関節は内旋」します。


写真でいうと後ろの脚(右足)の股関節が伸びて、前に踏み出している脚の股関節が内旋してます。



これが腸腰筋が固くなると後ろ足の股関節が伸びなくなり、体が前に倒れるようになってしまい突っ込んで投げてしまいます。するとリリースポイントまでの距離が取れず球速が落ちコントロールも悪くなります。それを無理やり投げていると上体で投げてしまい肘肩の故障につながります。

肩や肘の痛みの原因が股関節の可動制限ということもよくあることです。



前に踏み出す脚の腸腰筋が硬いと股関節が内旋(内側に回る動き)ができなくなるので前足にしっかりと体重が乗せていけなくなります。これも体重が乗らず下半身の動きが上体に伝わらなくなるので手投げと言われるような投球になってしまい、パフォマンスが落ち怪我につながります。



他にもバレーのブロックに飛ぶ時、バスケットボールでゴール下のリバウンドを取りに行く時どちらも腸腰筋が硬いと高く飛べません。バレーのブロックだと腰が引ける形になるのでボールの勢いに負けてしまうブロックになります。




水泳ではタイムに直結する欠点が起こります。

水泳の基本と言われる「ストリームライン」がうまく作れなくなります。


体を可能な限り真っ直ぐにすることで水の抵抗を無くして行くのが大切なが水泳です。腸腰筋が硬いと真っ直ぐにしたつもりでもしっかり体がも伸びません。すると正しいストリームラインが作れず水の抵抗が増えタイムが上がらなくなります。水泳では水の抵抗をどれだけ無くすかということが結果に直結するので腸腰筋の緊張が取れただけでいきなり自己ベストが出たりします。



サッカーは腸腰筋を酷使する競技です。

サッカーのインサイドキックは腸腰筋を使って行うのでインサイドキックを多用するサッカー選手に多い症状で「グロインペイン症候群(鼠径部痛症候群)」があります。



このグロインペイン症候群は腸腰筋の過緊張が原因です。

先に言いましたがストレッチではなかなか緩まないのが腸腰筋なので、なかなか治らない厄介な症状と言われます。腸腰筋が過緊張になると股関節が安定も悪くなるので、股関節が安定する事で初めて働ける臀筋の働きも下がります。そうなると臀筋のトレーニングの効果が出ません。


この症状はどちらも多裂筋、腹横筋を働かせることで改善します。

多裂筋、腹横筋がしっかり働くことで腸腰筋の過緊張も取れ体がそれるようになり股関節、体幹が安定してきます。


これらの腸腰筋の影響が少しでも出ていると、シビアなレベルになればなるほど小さな影響が結果に大きく出てしまいますし、怪我にもつながります。腸腰筋を鍛えることと、柔軟性を保つことは両立することがとても大事です。



一般的に行われている体幹トレーニング(プランクなど)は全身運動です。

体幹以外の腕や脚の四肢もしっかり働いています。

人間は弱い筋肉は使わずに働きやすい強い筋肉を主に使うようになっています。

なので体幹を鍛えてるつもりでも弱い筋肉は働かないままで強い筋肉ばかり負担をかけることになっている場合があります。


トレーニングを行う場合は関節を支える筋肉がしっかり働いている状態にしておくことが大事で、これを行うのと行はないのでは、その後のトレーニングの効果に大差が出てきます。




体幹トレーニングやってても結果が出ない。股関節、臀筋の痛みがあって競技ができない。など、お気軽にご相談ください。


パフォーマンスの向上のサポート、チーム単位でのサポートもご相談ください。

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